ジェルアイスパックとインスタントアイスパックは、主に含まれる成分と冷却効果を生み出すメカニズムによって、その化学反応が異なる。
ジェル状の氷嚢が反応する
ジェル状のアイスパックには通常、水と氷の混合物が含まれている。 高吸水性ポリマー(SAP) を防腐剤などの添加物とともに使用している。これらのパックを凍らせると、中の水分が氷に変わり、SAPの働きでゲル状の粘度が保たれるため、凍っても柔軟性を保つことができる。冷却効果は主に、氷が徐々に溶ける際に周囲から熱を吸収することによる。
インスタント・アイスパックの反応原理
一方、インスタント・アイスパックは、水と硝酸アンモニウムまたは尿素を含む2つの別々のコンパートメントで構成され、バリアで隔てられている。バリアが壊れたり穴が開いたりすると、水は固体の化学物質と混ざり合い、吸熱反応を引き起こす。この反応により周囲から熱が吸収され、温度が急速に低下し、数秒以内に氷またはコールドパックが形成される。
つまり、重要な違いは熱吸収のメカニズムと冷却のスピードにある。ジェルアイスパックは氷を溶かすことで徐々に熱を吸収するのに対し、インスタントアイスパックは急速な吸熱反応によって即座に冷却する。